重要伝統的建造物群保存地区

広報さわら 平成9年1月5日号より抜粋


 本市の町並み(歴史的景観形成地区の内、伝統的建造物群保存地区)はその重要性が認められ、平成8年12月10日、文化庁から「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。
関東地方では初めての重要伝統的建造物群保存地区となります。

 重要伝統的建造物群保存地区は、『伝統的建造物群と周囲の環境が地域的特色を顕著に現している』などの理由で選定される地区のことです。
この地区は文化財としての価値が認められ、国の補助制度により町並みの保護整備が進められます。

 現在、全国にある重伝建地区は、函館・京都・倉敷など本市を含めて44地区39市町村です。
それぞれの地区は、港町・武家町・宿場町・産業の町など地域的特色のある歴史的景観を保っており、それを活かしたまちづくりに取り組んでいるところです。

 本市の町並みは次のようなことが評価され、重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
「木造や蔵造りの町家のほか、土蔵・洋風建築など 伝統的建造物 が数多く残り、小野川 や柳など周囲の環境と一体となって、利根川下流域 の商業都市としての歴史的景観を良好に伝えている。」

このように「佐原河岸」と称された小野川沿いと香取街道沿いの町並みは、河港商業都市としての面影を現在も残しており、貴重なものとなっています。また、江戸と直接交易していた都市に残る数少ない町並みとしても高い評価を受けています。

 本市の町並みは次のような点に特徴があり、説明する場合の大きなポイントとなります。

(1)木造建築に加え土蔵や洋風建築が混在し、変化に富んだ町並みとなっていて、各時代の建築様式の流行を伝えている。

(2)地区の中央を小野川がゆったりと蛇行しながら流れていることが、本市の特徴的な景観をつくり出している。これは、ほかの地区には無い要素である。

(3)小野川沿いと香取街道沿い、そして下新町通りは、歴史的背景や業種の違いからそれぞれ異なった町並みとなり、独特な趣を醸し出している。

今回の選定は国(文化庁)も積極的に本市の町並みの保存を支援しようとするものです。

歴史的町並み保存には、文化財的な価値のほか住環境の保全や観光資源的な価値もあります。
市では、地域に活力と潤いをもたらすとともに、これらの資源を活かした魅力あるまちづくりを積極的に進めていきます。


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